2019年 中級研修会のご報告


2019年度中級研修会 総括

中級研修会プログラム委員長  村田俊郎
中級研修会プログラム副委員長 大橋昌資
中級研修会プログラム委員   後藤智行、壬生玲、伊藤さやか、崔震浩、冨樫剛清、福田有希子

2019年9月15日(日)NTT東日本関東病院にて2019年度中級研修会を開催いたしました。北海道から九州まで日本全国より医師・臨床心理士・看護師・精神保健福祉・作業療法士など様々な職種の集団認知行動療法に関わる方々がご参加くださいました。

2019年度、当研修会では以下の3つの目的・趣旨を掲げました。

  • 集団療法に求められるスキルを理解し、質の向上に活かす
  • プログラム実践上の悩み・実践に踏み出す上での悩みを、グループディスカッションを
    通して共有し問題解決を図る
  • 悩みを共有しあえる仲間やネットワークを構築する

大橋昌資先生のご提案により昨年以上に基礎研修会とのつながりを重視し「さらに集団療法スキル向上に焦点を当てた内容に」という方向で企画を進めました。

講義・演習では中島美鈴先生をお迎えしました。中島先生のほか、松永美希先生、大谷真先生、久我弘典先生、藤澤大介先生らが中心になってまとめられた集団認知行動療法治療者評価尺度(G-CTS)に基づき「中級者向け事例別ロールプレイ~G-CTSを用いた困難事例における工夫のポイント」をテーマにご講演いただきました。
事例検討会では、加藤典子先生、中野真樹子先生、大橋昌資先生をスーパーバイザーとして、さらに大庭さよ先生を指定発言者としてお迎えし、グループワーク形式の事例検討を行いました。テーマは「復職支援のグループにおいて他責傾向のあるメンバーが複数名含まれる場合の対応」で、中島先生の講義・演習ともつながりのある内容で行いました。

参加者アンケートでは、典型事例についての解説で対応法への理解が深まった、グループワークが多く気づきやヒントが得られた、日々の実践を振り返ることができた、目から鱗のことが多かった、など好評をいただくことができました。一方で、検討のポイントがやや分かりにくい、基礎と中級の違いが分かりにくい、などのご指摘もいただき次回以降の改善点として申し送りたいと思います。

今回の研修会は基礎研修会とも連続した「集団療法に関わる臨床スキルを高める」という内容で集団認知行動療法研究会の意志が反映された、まさに「中級研修会」であったと思います。言うまでもなく集団療法においては治療者のたゆまぬ錬磨が重要であり、研究会では研修会を通して質の担保を支援していくという考えです。一人で悩むのではなく、こうした研修会をご活用いただきまして種々の事例への対応力を高めてくださいますと幸甚です。

文責 2019年度中級研修会プログラム委員長 村田俊郎


概要

開催日時 2019年9月15日(日)
9:30~16:30
場所 NTT東日本関東病院
4階カンファレンスルーム
東京都品川区東五反田5-9-22
(JR五反田駅より徒歩7分)
定員 50名
参加資格 次の①②③のうち、いずれかを満たす方
1)当会会員
2)当会基礎研修会修了者
3)集団認知行動療法経験者
参加費 会員 4,000円
非会員 6,000円

* 現在非会員の方で、会員として本研修会への参加をご希望の方の入会申し込みは、2019年7月31日まで承ります。その際、入会と研修会の申し込み両方を同時にしていただき、研修会のお席を確保していただくことをお勧めします。

* 本研修会は、「臨床心理士」継続研修機会としても申請予定です。

プログラム

※タイムスケジュール等は随時更新いたします。

  • 講義/演習
    「中級者向け事例別ロールプレイ~G-CTSを用いた困難事例における工夫のポイント」                                 
    講師/中島 美鈴 先生(九州大学大学院人間環境学府)
  • 事例検討会
    「復職支援のグループにおいて他責傾向のあるメンバーが複数名含まれる場合の対応」
    スーパーバイザー
    医師:大橋 昌資 先生(響ストレスケア~こころとからだの診療所)
    臨床心理士:加藤 典子 先生(国立精神・神経医療研究センター認知行動療法センター)
    看護師:中野 真樹子 先生(笑む笑む訪問看護ステーション)
    指定発言
    臨床心理士:大庭 さよ 先生(神田東クリニックMPSセンター)

参加申込

参加申込の受付は終了しました

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